化学療法中後のヘアケアについて 3

一回目の化学療法が始まると、約2週間で脱毛が始まります。

皆さんは、戦線恐々としている時期でしょうか。

病院で、ある程度の説明は受けておられますが、

実感としてわかないというのが正直なところだと思います。

 

実際にきっちりと2週間で抜け始める方もいれば、多少の時間差がある方もいます。また、抜け方もそれぞれです。一回目の治療で8割方抜け落ちる方もいれば、3回目の治療が終わるころまで抜ける方もいます。細かいことは省略しますが、

この抜け落ちている時期と治療が終わってからの時期のほうが

大変だと感じます。髪の毛のない時期は、帽子やウィッグをつければいいだけです。抜け落ちた髪の毛の処理やなかなか伸びていかない自分の髪の毛に悩まされることもないのですから。

実際には、もとの髪の状態に戻るのには2~3年はかかります。表面上は髪の毛は生えていても頭皮の下の組織が正常な状態に戻り、ヘアサイクル(毛周期)が戻るのにはそれだけの時間がかかりますので、焦らずにじっくりかまえるのが良いでしょう。

 

抜けている最中は、シャンプーのやめ時がない、排水口がつまるなどの勢いで抜けます。

人間の髪は、1回目でも書いたように、10万本平均ありますので、抜けても抜けてもあります。床にも服にも、少し動いただけで落ちてきます。この時期は、使い捨てのシャワーキャップを被り、床に落ないようにする。帽子やウィッグを被り飛散帽子するなどの対処法があります。シャンプーは、しみないのであれば使用中のシャンプーでOKです。

こわごわ洗わずにしっかり洗い、抜け落ちた髪の毛を中に留めないことが重要です。

毛玉になって固まるのを防ぐため、リンスなどで滑りを良くしてください。

髪の毛が抜ける前に、頭皮が痛いなどの副作用がある方は、シャワーのお湯でも痛いと感じることがあります。そのような時は無理にシャンプーせずに様子を見ても大丈夫です。

ただし、長期間洗わないでいることは、頭皮には良くありません。治療中は抵抗力がおちますので、皮脂がつまり、細菌が繁殖すると頭皮湿疹などがでることがあります。

治療中でも頭皮を清潔に保つことが重要です。

 

また、抜ける前にかみを短く切りましょうと指導されることがあります。しかし、ショートカットにしたことがない方は、苦痛に感じることがあります。

抜け落ちた髪の処理が楽なためですが、私たちは切りたい時に切りましょうとお話しています。

抜け始めて、対応に困った時に、切ろうと自分から思うことが大事だと思うのです。

 

また、どうせ抜けるからと、男性の坊主頭のような、極端なショートを希望する方がいますが、枕カバーなどに刺さった髪の毛は処理が厄介なことがありまので、自分の生活を想像して、楽だと思う方を選択しましょう。お仕事をしながら治療するかたは、ウィッグのフィット感をよくするために、あえて短くしてウィッグの生活をスタートさせる方もおります。


脱毛前ではなく、脱毛後に短くすることもお薦めです。

 脱毛が落ち着いたら、3~5ミリに切りそろえることで、精神的に楽になり、ウィッグのフィット感が増します。まだらになった頭を見て、悲しい気持ちになったり、毎日鏡をみるのが辛いなどの時は有効な手段です。綺麗に切りそろえることで、気持ちもすっきりとし、

キャップなどを使用せずに直接ウィッグを付けていただくこともできます。

浮いた感じがなく、かなりのフィット感で快適にお使い頂いています。ただし、当店扱いのウィッグのお話ですので、構造上キャップを付けて使用するメーカーのウィッグは例外です

 

またご自分でされる方は、カミソリは絶対に使用せず、バリカンや鋏で頭皮をガードしながら切るようにして下さい。

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